2012年5月4日金曜日

ユーロビートとは何ですか?

ユーロビートとは何ですか?







フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より



ユーロビート (EUROBEAT) とは、主に電子楽器を使用したダンス・ミュージックの一種である。

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主にシンセ等の電子楽器を多用した、4/4拍子で120〜160BPM前後の速いテンポの楽曲を特徴とする。曲の構成としてはAメロ、Bメロ、サビをそれぞれ2回ずつ繰り返す楽曲が多い。元来ハイ・エナジーと呼ばれてたジャンルの音楽だが、英国の音楽雑誌「レコード・ミラー」が「ハイエナジー・チャート」の名称を「ユーロビート・チャート」に変更した事により、日本国内で特にこの名称が定着した。いわゆる洋楽だが、日本国内のみで発売されているコンピレーション盤が殆ど。1980年代中期から全国展開したNOVA21グループの高級ディスコ「マハラジャ」「キング&クイーン」で主要ジャンルとしてヘビープレイされ、ユーロビート=ディスコの曲と認知され、注目される様になった。

1980年代後半から1990年代前半にかけて「ザッツ・ユーロビート」というコンピレーションCDが発売され、ブームに火を点けた。なお、荻野目洋子(「ダンシング・ヒーロー (Eat You Up)」)や、BaBe(「Give Me Up」)、Wink(「愛が止まらない 〜Turn It Into Love〜」、「涙をみせないで 〜Boys Don't Cry〜」)などアイドルがカバー曲を発表している。この当時の曲はいわゆる1980年代ユーロ(ビート)クラシックとして区別されることもある。

この時代のユーロビートは、有名プロデューサーによる大量生産の時代でもあった。初期には、PWLのストック・エイトキン・ウォーターマン(Stock/Aitken/Waterman)が一大勢力を誇っており、カイリー・ミノーグ、リック・アストリー、デッド・オア・アライブなどが彼らのプロデュースによりヒット曲を出していた。その後、イタリア出身のM.Farina/G.Crivellente/F.FadingerによるユニットF.C.F.らによって多数のアーティスト、ヒット曲が輩出された。これらは「イタロビート」と呼ばれた。

その後、エイベックスから「スーパーユーロビート」「ユーロビートフラッシュ」「ユーロマッハ!」というコンピレーションCDシリーズが発売され始め、「スーパーユーロビート」は現在でも続いている長寿シリーズとなっている。松浦真在人が直接イタリアのユーロビート・レーベルと契約し成功させたが、世界的にユーロビート全体の人気は落ち目な為、これらのレーベルの作品は、現在殆ど日本国内で消費されているのみであり、日本国内でのみ人気のあるジャンルをイタリアのレーベルが何年間も制作し続けるという珍しい現象が起きている。

ディスコではパラパラで使われる音楽として定着しているが、オール・ジャンルのイベントでも80's以外ではユーロビートは殆どかからず、アンダーグラウンドな位置づけである。

80年代ユーロビートと90年代ユーロビートには多少の差異がみられる。前者は、BPM120〜135程度でサウンドもシンプルなのに対して、後者は、テンポがかなり速く、シンセの高音が際立っている。

TVアニメ「頭文字D」では、初期作品から現在のFourth Stageまでクルマ同士のバトルシーンでユーロビートが使われており、新たなリスナー層を開拓。モータースポーツシーンでも、SUPER GTのオフィシャルBGMに起用されるなど、車社会へと浸透していった。

ユーロビート制作レーベルは人の流動が激しく(日本の文化で例えるならITベンチャー企業のようなもの)、分子化による新レーベルの設立や作家人によるレーベル間の移籍などが頻繁である。近年ではDELTA等が代表的な例である。



■音楽的特徴

ボーカルがあり、ギターとボーカル以外は全て打ち込み。4/4拍子、120〜160前後のテンポ。歌唱のない部分に8小節の「シンセリフ」の印象的なフレーズが存在し、Aメロ、Bメロ、サビと同格に扱われ曲中で繰り返し現れる。これが最大の特徴で重要な要素。更に曲の構成(流れ)が「イントロ(16〜24小節前後)→シンセリフ(8小節)→Aメロ(8小節)→Bメロ(8小節)→サビ(8または16小節)→シンセリフ(8小節)→Aメロ(8小節)→Bメロ(8小節)→サビ(8または16小節)→……」と作られることが多く、曲によって殆ど差異がない。



■他ジャンルとの混同

ユーロビートは他ジャンルとの混同が多く、特に四つ打ちのダンス・ミュージック歌入りの物はユーロビートと混同され易く、更に打込で作られたダンス・ミュージック調の楽曲であれば、全て同一視される光景も見られる。この現象はユーロビートという言葉がダンス・ミュージックの各ジャンル名の中で社会的に最も認知されている事の表れと考えられる。最もジャンル形成初期のユーロビートは、ジャンルの特徴が現在ほど明確でなく、他ジャンルとの差異も曖昧であったが、近年においては、前述の様にはっきりと確立していると言える。

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